映画『家族を想うとき 』ネタバレあらすじと評価レビュー!気になる結末は?
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イギリスの名監督ケン・ローチによる待望の復帰作が2019年12月13日に公開されます。第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された作品が満を持して、ようやく日本で上演となります。

映画『家族を想うとき』作品情報

公開日(日本):2019年12月13日
上映時間:100分
ジャンル:ヒューマンドラマ
原題:Sorry We Missed You
監督:ケン・ローチ
脚本:ポール・ラヴァティ

作品概要

本作はイギリスの名匠ケン・ローチ監督が、イギリスのニューカッスルを舞台に、グローバル経済が加速したことで変わっていく働き方と、それに翻弄される家族の姿を描いたヒューマンドラマです。

日本でも大ヒットを記録した『わたしは、ダニエル・ブレイク』を最後に、一度は表舞台から降りた監督。しかし、現代社会で目の当たりにした問題をどうしても撮らなければならないという使命から引退表明を撤回し、制作した復帰作となっております。

第72回カンヌ国際映画祭ではコンペティション部門に出品され、「私たちがやらねばならないことはひとつ。耐えられないことがあれば、変えること。今こそ変化の時だ」という監督のスピーチとともに大きく注目された感動作がついに日本でも公開されます。

脚本は『天使の分け前』『エリックを探して』などローチ監督作を担当してきたポール・ラヴァティが務めます。

予告動画

映画『家族を想うとき』あらすじ

イギリス、ニューカッスルに住むターナ−家族。

父リッキーはマイホーム購入の夢をかなえるため、フランチャイズの宅配ドライバーとして独立を決意する。「勝つのも負けるのもすべて自分次第。できるか?」と本部のマロニーにあおられるが、不安は隠しきれなかった。

母のアビーはパートタイムの介護福祉士として、1日中働いている。彼と宅配会社との雇用契約はゼロ時間契約と呼ばれるものであり、宅配事業を行う際に必要となる車両費等はリッキーが負担しなければならない。仕事を始めるにはアビーの車を売ってその資金を作るしかなかった。家族の夢のマイホームのためには車を手放す方法しかなかった。

アビーはバスでの出勤を余儀なくされたため通勤時間が長くなり、家にいる時間が少なくなる。高校生のセブと小学生のライザ・ジェーンはさみしさを募らせていた。

家族を幸せにするはずの仕事が、家族との時間を奪っていく。子供たちは次第に寂しい想いを募らせていった。

そんな中、リッキーがある事件に巻き込まれてしまうが・・・。

映画『家族を想うとき』結末・ネタバレ

※ここからは映画の結末・ネタバレが含まれます。ご注意下さい。

愛する家族のために働く父リッキー。

舞台はイギリスのニューカッスル。

フランチャイズの宅配ドライバーとして独立を決意したターナー家の父リッキー。

仕事を転々としていたリッキーだが、愛する家族を幸せにする為、一念発起した。

賃貸生活から抜け出しマイホームを手に入れることがリッキーの夢。

借金を背負い生活も苦しい中、新しい仕事の為に妻アビーの仕事用の車を売り、大きなバンを購入し仕事を始めました。

父リッキーは1日14時間、週6日勤務という過酷な労働環境だったが、家族の為、必死に働くが彼の給料だけでは2人の子供を育てていくことが出来ず、妻アビーはパートタイムで介護福祉士として一日中働いています。

アビーは車を売ってから、通勤や訪問介護に使用していた移動をバスに替えた為、時間がかかり家族と過ごす時間が減っていきました。

次第にすれ違っていく家族

両親の仕事が忙しくなり、16歳の長男セブと12歳の長女ライザとのコミュニケーションは留守電でのやりとりが主になり子供達は寂しい思いを募らせていきます。

セブは、以前は真面目な優等生でしたが、最近は学校をさぼりがちで、夜中に友人と出掛け、街の壁に落書きをするグラフィティの製作に夢中になっていました。

ある日、セブが喧嘩をして相手に怪我をさせたと高校から呼び出しを受けたアビー、セブが退学になるかもしれないとリッキーに連絡を取りました。

リッキーは仕事現場を仕切っているマロニーに用事が出来たので数時間休ませて欲しいと頼むが、個人事業主なんだから代わりは自分で用意をしろと言われ面談に行けません。ようやく学校についた頃には面談は終わっていました。

2週間の停学処分となったセブをリッキーは叱りつけましたが、セブは反抗的な態度を取りました。アビーは叱るリッキーをなだめるが、忙しさのあまり激しいストレスを感じていたリッキーは次第に家族にも声を荒げることが多くなっていきました。

リッキーはマロニーに1週間休ませてくれと頼みましたが、代わりは自分で探せと突っぱねられ、休んだ場合は罰金を支払うように言われます。

家族の大切さを実感するが・・・

学校が休みの日にライザが配達車に同乗して仕事の手伝いをしてくれ、半日を一緒に過ごせたリッキーは家族の大切さを改めて実感し、家族への思いやりを徐々に取り戻していきます。

家で待つアビーとセブの為にインド料理をテイクアウトし、久々の一家団欒の時。

しかし、アビーの仕事先から夜のヘルパーが来ない為困っていると連絡が入ります。

すると、セブが皆でバンに乗って行こうと提案。家族4人で歌って笑ってかけがえのない楽しい夜のドライブとなりました。

安心したのも束の間、翌日セブが万引きをしたと警察からリッキーに連絡が入るのでした。

アビーに行ってもらう為連絡を取りますが通じません。誰も来なければ有罪になると警官から告げられます。マロニーに今日は仕事に行けないと話すと、彼は激怒し罰金を支払うよう命じました。

セブは心を閉ざしていて、夜、車のキーと共に家を出て行ってしまいました。

数日後、帰宅したセブ。車のキーがない為仕事に行けず、罰金も重なり苛立ちは募り、ついにリッキーは手をあげてしまいます。

そこで車のキーを盗んだのは私だと長女のライザが打ち明けます。父が仕事に行かなければ元の家族に戻れると。

そして仕事を再開したリッキーでしたが悲劇は続きます。

結末はハッピーエンドではない

配達中、用を足した瞬間を狙って数人の男に携帯電話を奪われ、貸与されている高価な配達用端末を壊され、大怪我を負いました。

病院からマロニーに電話で事情を話しましたが、罰金と端末の弁償まで請求されます。

アビーはそんなマロニーに激怒し、リッキーから電話を取り上げ「人でなし!」と自分を失い汚い言葉でマロニーを罵ります。しかし、電話を切った後アビーは自らの行為への自責の念で泣き崩れます。そしてそんなアビーを抱えるように病院を後にしました。

翌朝、リッキーは「俺なら大丈夫、心配するな」とメモを残しバンに乗り込もうとする。

エンジン音を聞きつけたアビーとセブは必死に止めます。しかし、休む訳にはいかないと振り切るようにバンを発車させたのでした。

結末的には家族の気持ちはすれ違ったまま、ハッピーエンドで終わることはなく、厳しい状況がこれからも続く。というイメージを観客に持たせて終わります。

『家族を想うとき』ストーリーまとめ
愛する家族のために働いている父リッキー
過酷な労働環境で働いているせいで次第にすれ違っていく家族
心にゆとりがなくなり家族に優しさや思いやりを持てない
ようやく手にした休暇で家族の大切さを実感する
すれ違った家族は簡単に元には戻れない
悪循環は変わらずハッピーエンドで終わらない
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映画『家族を想うとき』キャスト紹介

クリス・ヒッチェン(リッキー役)…ターナー家の父親。フランチャイズの配送業者として独立を決意する。

デビー・ハニーウッド(アビー役)…ターナー家の母親。介護福祉士のパートとして1日中働く。

リス・ストーン(セブ役)…ターナー家の長男。両親との時間が少ない寂しさから次第に不満を募らせる。

ケイティ・プロクター(ライザ役)…ターナー家の長女。

 

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映画『家族を想うとき』の見どころ紹介

この映画の見どころは、ケン・ローチらしさだろう。彼が初めて社会問題告発型の映画を作ったのは「レディバード・レディバード」であり、今作でもその姿勢を貫いている。

現代社会において「家族のために働いている」はずが「家族を壊していく」という問題に直面するのは珍しいことではありません。監督は、そんな私たちの身近にある社会問題に怒りを覚え、再びメガホンを取りました。平等でない新自由主義経済のあり方が良いはずはないと、私たちに訴えています。

また、監督は有名俳優の起用はあまり行わず、自然な演技を引き出し、よりリアルな状態を伝えるために新しい才能を好むそうです。リッキー役は配管工として20年以上働いた経験を持つクリス・ヒッチェンが、アビー役は映画は本作が初出演となるデビー・ハニーウッドが務めます。オーディションを勝ち抜いた新鋭キャストによる、リアルな演技は目が離せません。

さらにスタッフにはケン・ローチ監督が厚い信頼を寄せる精鋭たちが集結しました。脚本は『天使の分け前』『エリックを探して』などを手掛け、ケン・ローチ作品に欠かせない存在となったポール・ラヴァティ。音楽は『遠い夜明け』などでアカデミー賞に5度ノミネートされ大きく注目されたジョージ・フェントン。撮影は『女王陛下のお気に入り』でアカデミー賞にノミネートされたロビー・ライアンが務めます。

精鋭たちが作り上げた待望の最新作は必見です。

映画『家族を想うとき』感想・レビュー

男性 30代
家族の為に働いて、そのせいで家族が壊れていく。
日本でもとても身近な問題、共働きでなければ家計が苦しかったり、長時間の残業を強いられたり、上司からのパワハラ、フランチャイズのハードなノルマなど…。
さらに起こる子供達のトラブルなど映画で起こることはあまりにもリアルでした。
お金を稼ぐ為に長時間働き、そのせいでストレスを抱え、心にゆとりがなくなっていく、そして喧嘩になる、子供たちは家に両親がいない寂しさで素行が悪くなったりと。この悪循環はいつまで続くのかとなかなか希望を持てません。
その中でセブが皆でバンに乗って行こうと言った時は、涙腺が崩壊しました。
何の救いも読み取れないラストは衝撃的で、絶望しかありません。全体と通して映画とは思えない現実味がありとても胸に突き刺さりました。
とても辛い映画でしたが家族っていいなと思いました。
余裕がなくなり私だって俺だって大変なんだとなりがちですが、そんな時はこの映画を思い出そうと思います。優しさ思いやりを持って過ごしていきたいと思いました。
そして、多くの人がこの映画を見るべきだと思います。

映画『家族を想うとき』まとめ

12月13日に公開された映画『家族を想うとき』。

ケン・ローチ監督が引退宣言を撤回してまでも作りたかった作品とはいったいどのようなものなのでしょうか。家族や、それを取り巻く社会の在り方を今一度考えさせられる作品になっています。

「仕事は家族を守るためのものなのに、現代では家族との時間を奪っているなんてばかげている。」と語る監督の最新作は、ぜひ劇場で観て欲しい作品です。

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